資金決済法の情報

資金決済法の規則の枠組みを把握し、理解することで新たなビジネスチャンスが生まれる!

トラベラーズチェックの発行

資金決済法の施行される前は、第三者への送金業務は「為替取引」に該当していましたから、銀行法に基づく免許を受けた銀行しか行うことが出来ませんでした。

しかし、この資金決済法が施行されたことにより、100万円以下の範囲であれば、資金決済法に基づく資金移動業者としての登録を受ければ、近郊免許を受けなくても為替取引を行うことができるようになりました。

ですので、これまで銀行免許と受けた銀行でなければトラベラーズチェックを発行することができませんでしたが、トラベラーズチェックも為替取引に該当しますので、100万円以下の範囲内であれば、銀行の免許を受けなくてもトラベラーズチェックの発行業務を行えるようになります。

2020年に東京でオリンピックが開催されることを考えると、ここ数年は資金決済法によるビジネスチャンスが広がりそうですね。

つまり100万円以下の送金ビジネスであれば、より低手数料の送金事業が新たなビジネスチャンスとなり、さらには新しいニーズやビジネスも生まれてきそうです。

そもそも資金決済法というのは、資金決済手段を利用する利用者の保護とサービスの促進などを図ることが目的とされていて、前払支払手段の発行者、銀行以外の人が行う為替取引、銀行間の為替取引に係る債権債務の精算について必要な規制を及ぼす法律で、この法律には具体的に運用するための規定が制定されています。

資金決済に関する法律施行令 ・前払式支払手段に関する内閣府令 ・資金移動業者に関する内閣府令 ・資金決済機関に関する内閣府令 ・認定資金決済事業者協会に関する内閣府

ですので、この資金決済法だけではなく、それに係る規定や金融庁の考え方なども確認しておいたほうがいいでしょう。

資金決済法とは?

資金決済法とは、資金決済サービスの拡充や適切な運営を目的として制定された法律で、平成29年4月1日に改正資金決済法が施行されました。

この法律の改正は、平成22年4月1日に施行されて以来7年ぶりとなり、今回の改正によって、仮想通貨や取扱業者への規制が新たに盛り込まれています。

そもそも、近年プリペイド式の決済サービスや電子マネー、コンビニなどでの収納代行業務や宅配での代引業務、企業やネットサービスなどが発行するポイントなど、新しい決済はドンドンと登場していました。

しかしながら、これらの新しい決済サービスに関しては直接的に規制する法律は存在しておらず、利用者保護のためには不十分な状態が続いていました。

そんな中、仮想通貨では最も有名であったビットコインの交換所を日本で運営していたMt.Goxが破産し、約48億円の債務超過であることが判明しました。

しかも、Mt.Gox代表者による資金の着服などの業務上横領などがあり、顧客の資金やビットコインが返還されることなく、利用者が損害を被ることとなりました。

この事件によって、法の整備が急務となり、2017年4月1日に改正資金決済法が施行されたのです。

資金決済法の規制対象

この法律の規制対象は、「プリペイド式の決済サービスの提供」と「資金稼働行という為替取引の提供」の2つに分けることができ、電子マネーを発行している会社や行っての要件を満たす決済サービスを提供している会社が対象となります。

また、もっとも大きな影響としては、銀行免許を持つ銀行だけではなく、登録をうければ100万円以下の範囲内で、送金サービスを行うことができるようになりました。

これにより、これまで銀行が競争力のないのをいいことに馬鹿みたいに高く設定していた送金手数料を、小口の送金だけに限りますが、ある一定の競争力が生まれ、より安く送金出来るサービスを選べるようになります。