資金決済法の情報

資金決済法の規則の枠組みを把握し、理解することで新たなビジネスチャンスが生まれる!

「暗号資産」に名称変更

改正資金決済法が5月31日、参議院本会議で可決・成立しましたね。

これにより、これまで一般的だった「仮想通貨」という名称は「暗号資産」に変更されるわけで、一般ユーザからすると、なにをわざわざメンドクサイことをなんて思ってしまうのですが、実は、「G20」などの国際会議では、すでに仮想通貨(Virtual Currency)ではなく「暗号資産」(crypto assets)と呼ぶ流れになっていて、行政上の手続きなどで使う呼称もこれに合わせることになっているんですよね。

暗号資産
暗号資産

また、今回の改正においては、顧客資産の保護を目的に規制が強化され、交換業者に対しては、顧客の暗号資産を原則として、コールドウォレット等信頼性の高い方法で管理することが義務付けられます。

コールドウォレットというのは、完全にインターネットとは切り離されたオフライン状態で秘密鍵を管理するウォレット方式で、外部環境とは無縁ですから、送受金時のインターネットに接続する一部の機会を除き、ハッキングされるリスクがなく、セキュリティ面では最も優れている保管方法であるといわれています。

2020年4月から施行予定となっています。

仮想通貨関連の資金決済法・金商法改正案

衆議院財務金融委員会が、仮想通貨(暗号資産)関連の資金決済法および金融商品取引法の改正法案の審査に入りましたね。

この法案は第198回国会の49番目の議案として5月14日付けで付託され、同委員会で審査を受け、可決されれば衆議院の本会議で審議されることになります。

仮想通貨
仮想通貨

その後、参議院でも同様に審議され、順調に進めば、2020年6月までに施行の見通しとなっています。

この改正法案は金融庁が作成し、3月15日に日本政府により閣議決定されたもので、正式には「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」として提出され、この改正法案では、法令上の仮想通貨の呼称を「暗号資産」に変更するほかに、暗号資産をコールドウォレット等で管理することの義務化、収益分配を受ける権利が付与されたICOInitial Coin Offeringトークンは金商法対象であることの明確化など、金融庁がこれまで「仮想通貨交換業等に関する研究会」にて討議を行ってきた結果が盛り込まれています。

業界内では規制強化であるという見方がある一方、日本の仮想通貨規制が世界をリードすることになると評価する声も出ているようで、一体、どちらに転びますかね?

コインチェック、仮想通貨の登録業者に

仮想通貨交換業者のコインチェックが改正資金決済法に基づく登録業者に認められそうですね。

今年1月に不正なアクセスを受け、約580億円分の仮想通貨が流出したコインチェックですが、金融庁の立ち入りを含む検査の後、顧客の資産を守る体制が改善したと判断されたようですね。

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2017年4月に改正資金決済法が施行され、金融庁資金洗浄対策を念頭に交換業者に対して登録制を導入したのですが、これまでコインチェックは登録申請中の「みなし業者」としてみなされていました。

4月にはネット証券大手のマネックスグループの完全子会社となり、内部の管理を見直し、流出した仮想通貨については、相場の下落を考慮し460億円を取引していた個人らに補償しました。

そして、これらを金融庁が、ハッキングに対する防御や、顧客の資産と自社の資産を分ける分別管理などの取り組みが進んだと評価したことによって、登録業者と認められるようですが、これにより事実上止まっていた新規の登録審査が再開する見通しとなっているようです。